曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

数珠について []

静岡 吉祥寺 青木隆徳 師 

数珠は、お葬式や法事、お墓参りの時に手にする最も身近な仏具です。
常にこれを持って仏さまに手を合わせば、煩悩が消滅し、功徳を得られるといわれています。
数珠は合掌する手に掛け、仏さまと心を通い合わせる大切な法具で、忘れてはならない必需品です。また数珠は、お経や念仏を唱える時に、その数を数える為にもつかわれます。
日本には仏教が伝来したとき、数珠も一緒に入ってきました。
数珠が仏具として僧侶以外の一般の人々にも親しまれるようになったのは、鎌倉時代以降のことです。
数珠は多くの珠を繋いで輪にしたもので、玉の数は108個の物が正式とされています。
108珠の由来は、108の煩悩を消滅させる功徳があるからだといわれています。
この正式な数珠を、本蓮数珠または、二輪数珠といいます。
それに対して、現在では持ちやすくする為に珠の数を減らした略式の数珠が一般的によく使われています。
略式の数珠は、18〜43個位の珠で作られていま。
この略式の数珠を、片手数珠または、一輪数珠といいます。
略式の数珠は珠の大きさによって、男性用と女性用に分けられます。
男性は大きな珠の数珠を、女性は小さな珠の数珠を使うのが一般的です。
数珠はお経を唱えたり、仏様を礼拝する時、故人を偲び供養する時に、手にかけてお参りします。
合掌する時は、左手にかけて右手を添えるように合わせるか、合わせた両手にかけます。使わない時は、房を下にして握ってもちます。
私たちは一年間に何回数珠を持つ機会があるでしょうか。
年間に一度か二度位と思われますが、実は意外と多くあります。
仏事というと。葬儀が連想されると思いますが、友人、親戚の法事、春秋のお彼岸、お盆の墓参りなど合わせ平均で5回位になります。しかも年齢をとるにしたがって、その機会は増えていきます。数珠は貸したり借りたりする物ではありませんので、お一つ持っているのもいいかもしれません。

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