曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

利他の行い []

三重 神宮寺 住職 西村倫也 老師

今回は「利他の行い」についてお話させて頂きます。
修証義第四章発願利生の一節に「利行は一法なり、普く自佗を利するなり」と曹洞宗の開祖、道元禅師様はお示しされています。他人を利することは、自分も利することに通じる、同じ事であるのです。
2年程前の丁度今頃でしょうか、私に民生委員をして欲しいと頼まれました。お役に立てるならと引き受けさせて頂き、前任者の引継ぎを受け就任式に臨みました。
その後の研修会で、隣の方々に民生委員になった理由を伺うと、皆が口を揃えて、頼まれたから仕方なしに引き受けてやった。誰もならないからなってやった。等々、本来ボランティアであるはずのものが、とてもそのようには受け入れられていないのでした。
 その後、時間が過ぎ民生委員として様々な経験を重ね、最近の研修会では皆が「民生委員を務めさせて頂いて」とか「こんな事をしたら感謝して頂いた」などの話を伺うようになり、委員の皆が務めさせて頂くことで、自分たちの喜びを感じるようになり、誰も「なってやった、してやった」とは言わなくなりました。
「他が幸せであれば自分も幸せ」、これが利他の精神です。
他に必要とされることを通して他に貢献する。自分に何が出来るのか、他に必要とされている自分を見つけて、他の幸せのために働かせて頂く、そこに生きる意義を見つけられたらその人は幸せです。
この道理をしっかりと把握しておけば、迷うことなく自ずと地に足が着いてきます。
他人を利する行為が、自分を利することになる。いつも他の人々を想いやり関ることが、自己の成長につながると信じて人生を歩んでまいりましょう。

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