曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

むかはずして聞く言葉 []

愛知 祥雲寺 角田祐樹 師 

近年インターネットの普及は目覚ましく、子供から大人までパソコンだけではなく携帯電話でも気軽に利用できる時代となっております。また、昨年からのコロナ禍により、あらゆる分野でオンラインが推奨されており皆様もインターネットに接する機会が多くなっているかと思います。そのような中、SNSやインターネット掲示板等の書込ではその匿名・一方向という特性も手伝って、結果的に説明不足・自己主張の押しつけとなり、その言葉により深く傷つき自死を選んでしまうという悲しい事件も起こっております。
修証義に「向かひて愛語を聞くは面を喜ばしめ心を楽しくす 向かはずして愛語を聞くは肝に銘じ魂に銘ず」とあります。面と向かって聞く慈しみ、思いやりのある言葉は人を笑顔にし、楽しくさせる。また間接的に聞く思いやりのある言葉はその人の心のより深く魂にまで刻まれるという事です。
昨今ではこの「向かはずして」という間接的な状況がSNSやインターネットの普及により以前とは比較にならないほど多くなっております。インターネット上の書込は一過性のものではく、半永久的に残ってしまうという側面も持っており、その影響力は自分が思う以上に大きく、それが良い方向であればいいのですが悪い方向に向かってしまうこともあります。気軽に発した言葉が時には他者に多大な影響を与えるということを、私たちは再認識をするべきではないでしょうか。また「愛語よく廻天の力あり」とも示されております。一人一人が「愛語」慈しみ、思いやりのある言葉を意識し発し続ければ、世界を変えるほどの力が生じるという事です。コロナ禍で閉塞感のある時代だからこそ、顔の見えない中でもお互いに言葉を発する前に「愛語」慈しみのある言葉を意識し、より良い社会を築きましょう。

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