曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

安全講習会で学んだこと []

静岡 龍巣院 宮川大輝 師

林野庁の補助金を受けて、お寺の森林整備をする事業が始まりました。
日のあたる明るい山にしようという目標を立てて事業が始まりました。山の作業は危ないことが多いいので、安全講習会の開催が事業に義務付けられています。
10月のはじめ、地元の林業事業者の方を講師に招き、安全講習会を開きました。山仕事で起こるさまざまな事故のこと、けがをしない体の使い方、安全な服装、鉈やのこぎり、チェーンソーの使い方や整備の仕方、草刈り機の使い方を、実地を交え教わりました。参加者は14人、みな普段から草刈り機やチェーンソーを使いますが、知らないこともあり、質問したり今までの経験を聞いたり、いろいろと勉強をさせてもらいました。草刈り機の正しい歯の当て方によって、太い腕ほどの灌木を講師の方が伐って見せると、みな歓声をあげ驚きました。
とくに参加者が笑い、多くのことに気づかされる言葉がありました。それは、講師の方が急斜面を指さし「あの斜面の草刈りは」といって、「あの斜面の草刈りは、危ないからやらないことです」と言った時です。みんな笑いましたが、こころに響く言葉でした。
「自らを知り行動する」というのは、仏教でよく教えられる言葉です。
自分の体や心の状態は気付きにくく、わかりにくいものです。もう一息、自らの心と体を観察し、よく考え行動する。この教えを日々の生活にも生かしていきたいです。

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