曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

除夜の鐘 [1793 H26年12月15日〜12月21日]

愛知県 潮音寺 徒弟 渡邉浩史 師

 一年というものはあっという間なもので、もうすぐ新しい年を迎えます。大晦日の夜といえば、ご自宅でゆっくり過ごされる方もおられると思いますが、中には、除夜の鐘を撞く為、お寺へお参りに行かれる方もたくさんおられると思います。「除夜の鐘は百八回撞く。これは煩悩の数であり、煩悩を滅する為」と言われているのは、皆さんもご存知の事と思います。
近年、移動手段が徒歩から馬に変わり、そして車へと少しずつ変化していったように、この「煩悩」というものも時代の流れの中で少しずつ変化していっているのかもしれません。そして、この便利な世の中になった今、昔よりも確実に私達のすぐそばにそれは存在していることでしょう。きっとそれは昔では考えられない程の数が存在し、私達を誘惑しようとしているのかもしれません。それらを取り払うことがはたして出来るのか。多分、ほとんどの人が無理なのではないかと思います。では、どうしたらよいのでしょうか。
私達は日常で身近にあるこの煩悩をほとんどの人がコントロールしています。例えば、「あれが欲しいなぁ。でも今日は買うのをやめておこう。」これも、物欲という煩悩をコントロールし抑制していると言えるでしょう。つまり、自己をコントロールし抑制することによって、私達は煩悩と共存していると言えるのかもしれません。
煩悩というものをコントロールし、抑制して生活していく、これが現代においての煩悩との向き合い方なのかもしれません。しかし、ほとんどの人が日常でこれを実践しているのです。気づかないところで煩悩を抑制し、自己をコントロールし、数限りない誘惑から自分の身を守っているのです。
今年もあと少しとなりました。新しい年もうまく煩悩と共存していく事を願いながら、大晦日にはぜひ、お近くのお寺で除夜の鐘を撞いてみてはいかがでしょうか。

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