曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

ありがとう [1797 H27年1月12日〜1月18日]

静岡県 華蔵寺 徒弟 伊原昌憲 師

 私達の住むこの地球には数多くのいろいろな生き物達がいます。動植物、虫やバクテリアなどもふくめるとそれこそ数えきれないほどの生命がこの世界には満ち溢れています。   
実はそれらの生き物たちの多くは、現在でもまだ把握分類できておらず、実に85%以上が未発見で名前の無いものであるともいわれています。そう考えると我が物顔で暮らしていますが、私達人間の地球上での割合はほんの僅かなものと言えるのかもしれません。
あるお経の中にも「人身得ること難し」という言葉があります。地球上に数多く存在する生き物達の中で、私達が今、人の身、人間としてこの世に生を受け、生活ができることはとても稀なことであり、そうそう有ることではない、と言う意味の言葉です。私達はこの人間としての身体を決して自分一人の力で得て生まれてきたのではありません。両親やそれ以前の大勢のご先祖様、その他かかわり合いのあった数限りない縁の末に私達は生まれたのですから。感謝の気持ちを忘れないようにしたいものです。
また、その「人身得ること難し」の後には「仏法遭うこと稀なり」と続きます。人としての身体を得ることだけでも難しいのに、その上仏様のお教えに出会えることは更に稀なことであるという意味です。
私達はこうして、人間として得難い生を受け、この時代に、この場所で今を生かさせて頂いております。そして皆様は今日仏様のお教えに触れられるようなお話を聞こうと自ら電話をかけられ、たまたま今回は私がこの拙ないお話をさせて頂いているわけです。当たり前のように感じ、なんとなく過ごしがちなこの日々も、実はなかなか起こりえない稀な事柄の連続であるともいえます。
 普段良く使う感謝の言葉に「ありがとう」があります。この言葉の語源は「有る」ことが「難しい」、「有り」「難い」ことからきています。
正に「有り、難い」この毎日の「ありがたさ」をしっかりと感じ、感謝しながら毎日を送りたいものであります。

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