曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

般若心経・無常とは []

愛知 長寿寺 住職 恒川昭宏 老師 

 般若心経は最も身近なお経だと思われます。「観自在菩薩〜」とお唱えしたり写経をされたという方もいらっしゃるでしょう。実際に読んでいきますと前半に「舎利子」という句が出てきます。実はこの般若心経、冒頭の「観自在菩薩・観音さま」が「舎利子・舎利佛」というお釈迦さまのお弟子さまに教えを説くという物語で構成されています。その中で観音様は、この世すべてのものには実体がない即ち「無常」であるとお悟りになったと説かれます。そしてこの真理をあらゆるものは「空」であると表現されます。「空」の思想とは・・・などと解説ができる訳もないのですが私が理解できた範囲でお話します。
[クウ]には漢字で空の字をあてています。インドの言葉では数字のゼロも意味します。空っぽにゼロ、やはり自分の存在を含めすべては無なのでしょうか。
「空」の概念とはおおまかに言えば、我々が認識しているものは、様々な物質や要素の集合体、そう認識できる一時的な状態であり、絶えず変化する仮の姿にすぎないとされます。不変なものは存在せず世界は無常であると。このようにとりわけ「諸行無常」などと申しますとどこか虚しさ(空しさ)を感じます。老いや死・破壊や消滅など。しかしそれは1つの側面でしかありません。不変なものは存在しない、だからこそ色々な姿・形のものが存在できる。世界は「無常」としてあると言っては語弊があるでしょうか。それは生命の誕生や成長・再生など喜びをも伴う真理なのです。何やら少しだけ、勇気を戴いた気がします。

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