曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

地域の子どもたちを育む心 []

岐阜 大亀寺 住職 戸田祥驕@老師

「おはよう」「いってらっしゃい」
お寺の参道の前の交差点は、地元の小中学校の通学路です。そこには、学校へ向かう子どもたちの安全を見守るため、毎朝保護者の方々が当番で立たれています。元気よく挨拶を返して学校へと向かう子どもたちの姿を見ると、こちらも今日も一日頑張ろうという気持ちが湧いてきます。
さて、そんな清々しい毎朝の光景ですが、当番に当たられている保護者の方と一緒に、毎日その交差点に立たれている、地域の方がいらっしゃいます。また、その通学路では、登校班に付いて学校まで毎日一緒に歩いて行かれる地域の方の姿も目にすることができます。実は、この地域の方々は、ご自身のお子さんは、すでに小学生ではない方ばかりです。ですが、誰に頼まれた訳でもなく、毎日交差点に立ったり、一緒に登校したりしていらっしゃいます。きっとご自身の地域の子どもたちを大切に守っていこうという気持ちで行われているのでしょう。毎朝拝見するたびに、頭の下がる思いになります。
先日、市の広報誌である小学生の子の作文を目にしました。それは自分が“あったかい気持ち”になった言葉かけを、作文にして紹介するというもので、次のような内容でした。
『私たちの通学路には、見守り隊のおばさんがいます。いつも、私たちが大きな声で、「おはようございます。」というと、「おはよう。頑張ってね。」と言ってくれます。マスクをしていたり、班員の子が休みだと、「大丈夫?どうしたの。」や「あれ、今日○○くん休み?」と聞いてくれます。だからいつも、おばさんがいると私は、あと半分の通学路をえらくても、足がいたくても、頑張れます。』
この作文を読んで、地域の方たちの優しい気持ちは、しっかりと子どもたちに届いているのだと、改めて感じることができました。
“どの子も私たちの大切な地域の子どもたち”として接する。それは慈しみの心が現れたとても素晴らしい姿です。そして、その思いやりの心は、地域の未来を担う子どもたちに伝わり、住みよい社会へと繋がっていくことでしょう。
“地域の子どもたちを育む心”を持って、まずは家の周りで出会った子どもたちと明るく挨拶をすることや、登下校や遊びの様子を見守ることなど、私たちの日々の生活でもできることから行っていきたいものです。

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