曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

当たり前が幸せ []

静岡県 利生寺 住職 尾村眞道 老師

「人は幸せになるために生きる」といいますが、何が幸せなのでしょうか。人によって「幸せ」の基準や感じ方は大きく異なります。同じことをしても、辛いと感じる人もいれば幸せと感じる人もおります。
試験に合格、就職が決まる、結婚・新居をかまえる等は個人的にもうれしい喜び、そのことを家族や友人から祝福されることで幸せを感じられるのではないでしょうか。つまり、喜ぶための努力は自分一人でもできると思いますが、幸せになるためには他人が必要なのです。自分が頑張った後、一緒に喜んでくれる人がいて、それが幸せだと喜んでくれるからこそ努力する。つまり幸せは人とのかかわりがあって感じられるのです。

今の世の中、幸せなことよりもつらい事の方が多いと思います。しかし、そんな中でも、大切な家族、友人と過ごす時間は幸せと感じるはずです。でも、そんな時間を当たり前だと思ってはいないでしょうか。災害や事故に巻き込まれ、突然大切な人が奪われてしまうことだってあります。当たり前だと思っていた大切な人や物、時間さえも一気に壊されてしまいます。だから、当たり前にあるほど大切なものであり、いつまでもそこにあると思ってしまうことが、本当に大切なものを見失わせてしまいます。幸せは、遠く手の届かないところにあるのではありません。日常の中、自分の身の周りにあり、一日一日を精一杯生きて、そこに充実感や共に喜んでくれる人がいてくれるだけで幸せなのです。

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