曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

ありがたい []

三重 高傳寺 住職 横山元之 老師

有難いとは、有り得ることが難しい、という意味でお釈迦様のたとえ話に出できます。
お釈迦さまがあるとき、阿難(あなん)というお弟子に、
人間に生まれるということは大変稀なことなんだそれは「果てしなく広がる海の底に、目の見えない亀がいる。 その亀は、100年に1度、海面に顔を出すのだ。 広い海には1本の丸太棒が浮いている。その丸太棒には穴がある。 丸太棒は、風や波にゆられて西へ東へ、南へ北へと、漂っているのだ。
 阿難よ。  100年に1度浮かびあがるその目の見えない亀が、 浮かび上がった時に、丸太棒の穴に、頭を入れることが有ると思うか?」
聞かれた阿難は驚いて、 「お釈迦さま、そんなことは、とても考えられません」 と答えた。
 「絶対にない、と言い切れるか?」 お釈迦さまが念を押されると、
 「何億年何千億年の間には、 頭を入れることがあるかもしれませんが、 ない、と言っても良いくらい難しいことです」 と阿難が答えると、
 「ところが、阿難よ。 私たちが人間に生まれることは、その亀が、丸太棒の穴に首を入れることよりも、 難しいことなんだ。有難いことなんだよ」 と教えられています。
私たちがこの世に人として生まれたこと、太陽や風や雨の恩恵を受けて今こうして生かされていること、食べるものがあり、寝る場所があることは、当たり前ではなくとても稀で有難いことなのです。
日照りばかりが続くと、雨が降ってほしくなり、台風や長雨が続くと晴れた日が早く来てほしいと思い、病気やケガをしてから健康にありがたみを感じます。
普段の生活の中であまりにも当たり前すぎて意識していなかったことが実はとても、とても、貴重なことだったのです。
当たり前が有難いことなのだと気づいたときあなたは最高の幸せを得ることが出来るのです。

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