曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)
たのしみ法話
たのしみ法話

日々の習慣 []

静岡 龍巣院 住職 宮川大輝 老師

曹洞宗の教えは、坐禅の実践です。
まっすぐに坐れば、身体が調い、息遣いが調い、こころと想いが調っていきます。
「足が痛くて、坐禅はできないよ」と言われる方は、椅子にすわっての「椅子坐禅」をお薦めします。それぞれの方が、自分のできる範囲で、工夫して坐禅をすれば良いと思います。
坐禅の実践によって、調ったこころと身体で、正しく、いのちを生きていく教えです。

ある専門学校で坐禅会がありました。
一通り坐り方を説明したあと、全校生徒、先生方みんなで坐禅をしました。
坐り始めてしばらくして、女性の方が小さい声で、
「すいません、すいません」とわたしを呼ぶ声がしました。
足が痛くなって、耐えられなくなったかなあ」と思いながら、その方の所に行きました。
「どうしました?」
「すいません、蚊が飛んでいるんですけれど、殺していいですか?」と聞いてきました。
普段だったら、気にかけない蚊の命を、意識したのだと思います。わたしが、どう答えるべきか考えている間に、蚊はいなくなっていました。
その方が持っている、やさしさ、慈悲の心が、まっすぐに坐ったことで、現れたのだと思います。
坐禅をすると、こうなろう、ああなろうと、想いを巡らさなくても、人の生きるべき姿、在るべき姿が現れてきます。
出る息は出るに任せ、入る息は入るに任せ、目に見えるものは見ようとせず、聞こえる音は聞こうとせず、心の動きは気にかけることなく、少しの時間でも、日々の習慣として坐禅をしましょう。

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