曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

運命宿命使命 []

愛知 忠勝寺 住職 澤田元勝 老師

日本は一見安全平和にみえても、常識のない大人によって近年絶え間なく続く凶悪犯罪、飲酒による交通事故、学校教育の場でのイジメなどで、か弱き命が危険にさらされています。そんな命を大切に見守っていける社会の実現が望まれて久しいです。
こんな世の中ですから命について今一度、「一人一つしかないこと、二度と手に入れられないもの、はかないもの、命持つものはみな平等であること」を私たち大人も改めて実感して欲しいと思います。
 命を用いた言葉に「宿命」「運命」「使命」があります。
「宿命」とは命が宿ると書きます。命の誕生です。両親二つの命が縁というみえない力が働いて、この世に小さな生命が誕生します。
しかし、生まれる時代、場所や環境を選ぶことはできません。ですから宿命にこだわらずにありのままの現状を受けいれることで、皆様ご自身の生き方が示され、生活をされていることと思います。忘れてはならないのは、知らず知らずにして受けている御両親よりの恵みです。その恵みを恩といいます。その恩に感謝することは大切なことですし、その恩に感謝できる生き方をしたいものです。
次に「運命」ですが、命を運ぶと書きます。運命の一部には皆様ご自身の意思が大きく関わってきます。日頃の生き方次第で運命は変わるものです。
「楽は苦の種、苦は楽の種」といいますが、楽を求めれば求めるほど、大きな苦しみに出会います。苦労を惜しまず生きること、一つ一つの苦労がやがて実となり、人生が豊かなものになることでしょう。ですから日頃からの何気ない振る舞いや、言葉使いに十分注意し、自信過剰にならず健康に留意し、欲を慎み、足りていることに満足し、人と接するときには優しくすることで良き結果をもたらし、御自身の運命を良きほうへ導いていきましょう。
「使命」とは、命を使うと書きます。人生において何かを成し遂げなくてはならないと感じた時、その人の命は、活力に満ち、大きく輝いています。ここぞという時が人それぞれにあることと思います。そこにその人の生き様があらわれ、自分の生きがいを感じ、使命を知ることができるのではないでしょうか。
宿命に始まり生きていく中で、人は様々な縁によって、色々な人と出会い、機会に恵まれます。その縁によって運命が決まり、やがて使命を知ります。
ローソクの炎のように煌々と輝く命の煌めきを感じながら生活をしてみてはいかがでしょうか。

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