曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

心で顔を見る []

岐阜 源長寺 副住職 横田英和 師 

ここ何年かで社会はメール、SNSなど、より一層インターネット社会になってきているように思います。私も数年前までパソコンを使ってソフト開発をしていた関係もあり、今でもよくインターネットを使い調べものなどをしています。
このようにインターネット自体は大変便利ですが、使い方によっては悪い一面も持っています。その一つがインターネットの匿名性を利用して、人を卑下する言葉などを使い、相手を傷つけることです。悲しいことにインターネットでサイトを見ると意外とこのような場面を目にします。これはインターネットを扱う人の心が一番の問題となっています。

仏様の教えに「和顔愛語」という言葉があります。この言葉は和やかな顔で子供を慈しむように愛のこもった言葉をかけることが大切だということです。話し相手が笑顔で心のこもった言葉をかけてくれると、こちらも顔がほころび、心が穏やかになるものです。また、厳しい言葉であっても真剣に相手を想い、心配し、かけてくれる言葉は心に響くものです。これには世の中を変える力さえもあると説かれています。
もちろん相手と顔を合わせて話せれば良いのですが、インターネット上では中々相手の顔を見ることは出来ません。また、手紙とも違い、字もキーボード等で打ち込んだ無機質なものになります。そのため文字だけが先行しやすく想いが入らないことが多くなってきたのかもしれません。
ですが、実際はインターネットの画面の向こうには相手がいることをしっかり思い出してください。そして自分が和やかな顔で、相手のことを想い言葉を紡いでいるかをしっかり見つめ直し、相手も和やかな顔になるように心がけてみましょう。
当たり前のことと思うかもしれませんが、当たり前の事をするのは意外と難しい事です。

今の時代だからこそ、「和顔愛語」という言葉を心にとめ。自分の心に中に相手の顔を思い浮かべ、相手の為を思って言葉を使っていきましょう。人を想う気持ちが巡り廻って優しい社会を作っていく第一歩になるのだと思います。

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