曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

おばあちゃんのうしろ姿 []

三重 東正寺 徒弟 片野道雄 師 

「うしろ姿は自分には見えぬ 見えぬ姿に本当の自分が出る」
私のおばあちゃんはお寺に嫁いできて65年、本尊様、観音様、お地蔵様、歴代住職の墓地へのお参りを毎日欠かさず続けています。
元気なころは、階段の上り下りを苦にせず行っていました。
今は90歳を超え足腰の衰えもありますが、自分のペースでゆっくりとお参りしています
その姿を見るたび心が清められるような気持になります。
道元禅師の『学道用心集』に
「心操を調うること、もっとも難し。身行を調うることもっとも難し」
という言葉が収められています。
この言葉にある心操「心の操」というのは「自分自身の心の働き」のこと。
そして、身行「身の行ない」とは「行動」です。簡単に訳すと、「身心を整えるのはもっとも難しいことである」ということです。
お坊さんの修行でもっとも難しいのは、「身心を整えることだ」と言っています。
なぜなら、坐禅などの修行は肉体的には厳しいけど、人目につくので頑張ろうという張り合いもありますが、「身心を整える」ことは人の目に見えるものではなく、自分自身でできているかどうか確認するのは難しいというわけです。道元禅師は、「身心を整えること」とは、どのような場所にいても静寂を感じていることだ、と言っています。
おばあちゃんのように、毎朝手を合わせていると自分自身の心がキレイになると同時に周りも清らかな気持ちにさせてくれます。
「うしろ姿は自分には見えぬ 見えぬ姿に本当の自分が出る」
私のうしろ姿はどう見えるのでしょうか?

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