曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)
たのしみ法話
たのしみ法話

心で交わす愛語 [1782 H26年9月29日〜10月5日]

岐阜県 雲龍寺 副住職 亀山和浩 師

 曹洞宗をお開きになられました道元禅師様のお教えの中に「菩提薩埵四摂法」というものがあります。ここには私達が日常の生活の中で実践するべき四つの行いが説かれておりますが、その中の一つに「愛語」があります。
まるでお母さんが赤ちゃんに対してかけるような愛に溢れ、慈しみに溢れた言葉をかけましょうというお教えです。ですが、私は最近、何も「愛語」というのは言葉に限った事では無いのではないかと思います。
私のお寺では以前と比べて外国からの観光客の方が増えております。色々な言葉の国からいらしているのでしょうけれども、最近はどの国の方にも「こんにちは」と言って、なるべく笑顔で会釈をするようにしております。そうしますと、たいていの方がニッコリと笑顔で挨拶をしてくださいます。言葉は通じ合わなかったとしても、ようこそおいで下さいましたという気持ちが伝わったのではないかなと思うと、とても嬉しく、穏やかな気持ちになりますし、きっと相手の方も同じように穏やかな気持ちになってくださっているのではないかと思います。この時、心と心で愛語を交わすことが出来ているのではないでしょうか。無理に言葉を交わさなくてもニッコリと笑顔で心の会話を交わしたいものです。そうすればきっとみんなが穏やかな気持ちで過ごせることでしょう。
ただ挨拶をする、そんな当たり前で、簡単なことすら中々に出来なくなっている世の中です。ですが、そんな当たり前のことを当たり前に行うことの中にこそ、私達が穏やかな心で生活を送ることができるヒントがあるんだということを自覚しながら生活して行きたいものです。

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