曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
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三蔵法師と般若心経 [1822 平成27年7月6日〜7月12日]

静岡 玉洞院 住職 吉岡宏之 老師

『般若心経』の「心経」は、『大般若経』の真随、真意という意味です。原典であるサンスクリット語では「フリダヤ・ス−トラ」といい、直訳すると「心臓である経典」となります。つまり、『大般諸経』六百巻もある膨大な経典の真髄が、たったの二百六十二文字のなかに凝縮されているお経というわけです。

中国の高僧の何人かが『大般若経』を漢訳してますが、そのうちの一人に玄奘がいます。『西遊記』で
有名な三蔵法師こと、あの玄奘三蔵です。
『西遊記』のなかで、たくさんの魔物が出てきますが、この魔物を撃退する切り札が『般若心経』だったのです。危機に際して三蔵法師は、はじめ色々なお経を唱えてみましたが、いっこうに効果がありませんでした。そこで『般若心経』を唱えたところ、その効果は、抜群だったといいます。

三蔵法師は生涯、この『般若心経』を愛して心の拠り所にしていたといいます。
ただし、この『般若心経』を厄除けに使ったのは三蔵法師の発案ではありません。三世紀頃に中国に伝えられた『般若心経』が七世紀の三蔵法師の時代に厄除けのお経として既に知られていたからです。
このように『般若心経』は大乗仏教のエッセンスとして崇拝されると同時に、厄除けのお経としても信仰されてきたのでした。
現代の日本でも『般若心経』は大乗仏教の真髄である「空の思想」が説かれていて読経、写経するの
に適当な文字数であることから、もっとも親しまれているお経になっています。

ただひたすらに心をこめて祈り、唱えれば、偉大な功徳を得ることが出来るのです。

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