曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

戦後70年のいのち [1820 平成27年6月22日〜6月28日]

三重 金蔵寺 副住職 糸川定伸 師

青い海、輝く太陽。三線の音色に島唄がのると、指笛や掛け声が間の手を打つ。気が付くとそこにいる全員が、踊り出している。
 それが私の沖縄に対して想い描くものでしたが、昨年の『沖縄人権現地学習会』への参加を機に、それだけではなくなりました。
 この学習会は、今からちょうど70年前の太平洋戦争末期のいわゆる沖縄戦から、今も現在進行形である米軍基地に関する事柄にまで焦点を当て、現地ガイドの説明を聞きながら実際の現場を巡り、肌で感じ、人権の視点から学んでいく、というものでした。
 一緒に参加した方の中に、実の父親を沖縄戦で亡くしたというご住職がいらっしゃいました。現地学習の最終地は、本島最南端に位置する『摩文仁の丘』でした。そこには沖縄戦の戦没者全員の名前が刻まれた『平和の礎』があります。現地を訪れるのは初めてだと伺っていたので、そのご住職に「どうでしたか」とお伺いすると「あった」とだけおっしゃって、その刻まれた名前を指差して教えてくれました。これが、私には「父の“いのち”がそこにはあった」と聞こえました。
 本年は、大本山総持寺の二代目であります、峨山さまという方の、650回目のお年忌の年にあたります。私たちは、650年間このご供養を続けています。
 ご供養を続けていくというのは、『次世代に “いのち”の大切さを伝え続けていく』ということです。
 今年の6月23日は、70回目の沖縄慰霊の日です。生命の生き死にだけをいう命ではなく、70年経った今も、そこにはまだあった様な”いのち“について、今一度、ともに考えて参りましょう。

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