曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

お米一粒を大切に [1805 平成27年3月9日〜3月15日]

三重県 東正寺 副住職 片野智博 師

 「食品ロス」という言葉をご存知でしょうか。まだ食べられるのに捨てられてしまう食べ物のことです。この食品ロスが、国内で年間、500万〜800万トン出ているそうです。食品メーカーや、飲食店だけのことではありません。食品ロスの約半分が家庭から出たものです。
これを減らすには、私たち一人一人の無駄にしないという心がけが大切です。食べられる分だけを作り、残飯を出さないようにするということだけでなく、調理において、食材を全て使い切る工夫が必要です。
修行道場において、食材は一切無駄にしません。野菜のヘタや皮は、食べられるところはお浸しにしたり、揚げたりしていただきます。食べられないところもそのまま捨てるのではなく、味噌汁のだしとして使います。また、釜を洗った際に出たご飯粒は、洗って冷凍し、量が貯まるとお粥に入れていただきます。調理済みの、余った料理も無駄にはしません。週に一、二度、筑前煮やけんちん汁などの献立があり、その中に入れて再度調理します。修行道場では、食材のムダを出さない調理が心がけられているのです。
道元禅師さまは、道具や、食材の大切さについて、典座教訓の中で、「お米を研ぐ時は、お米1粒も無駄に落ちたり流れたりしないよう気を付けなさい。また、ご飯を炊く鍋などの道具は自分の頭と同じように大切にし、研ぐ時の水は自分の命だと思って無駄にしないよう気をつけるように」と、お書きになっています。
私たちは生きるために、動物や野菜の命を頂いています。それらの命に感謝の心を持っていれば、食べ物を無駄にはできないはずです。お米一粒をも大切にする気持ちを持って、日々過ごしたいものですね。

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