曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)
たのしみ法話
たのしみ法話

戒とともに生きる [1858 平成28年3月21日〜3月27日]

愛知 正蔵寺 副住職 中村秀悟 師

私は日々の壇務をしながら、世界は小さくなった、と感じる時が多々あります。実際に地球が小さくなっているということではなく、海を越えスポーツや芸術で活躍している日本人のニュースを聞き嬉しく思ったり、世界各国で作れた食材を食べるようになりました。文明は発展し続け、便利な物が身の回りに溢れるようになりました。
しかしながら、世の中が便利になり、物が溢れるにつれ、多くの情報の波や物に振り回されています。それらに頼ることばかりが人間として幸せなことなのでしょうか。むしろ現代社会が不安定で不穏な日常となっているように感じます。だからこそ今ここいる自分の足元をみつめた生き方が重要だと思います。
私達が読む修証義の中に三聚浄戒、十重禁戒という言葉が出てきます。ここで言う「戒」とは守らなければならないということではなく、こうあって欲しいという願いみたいなものだと思ってください。その「戒」の中で代表的なものを説明させて頂きます。不殺生戒、命あるものを無駄に殺さない。不偸盗戒、物を盗まない。不邪淫戒、愛欲に溺れない。不妄語戒、偽りの言葉を口にしない。そして最後に私が大切に思う摂衆生戒、全ての生きとし生けるものために生きる、といったものがあります。
 戒律というと難しいと思いますが、皆様が小さい時に親や周りの人達に言われてきたことと同じではないでしょうか。今も日本でも世界でも昔から人として大事なことは変わらないのです。人として大事なことの再確認を仏教を通じて学び、1人の人間として正しく生きて欲しいと思います。

| top | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 次のお言葉 | 174 |