曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)
たのしみ法話
たのしみ法話

布施のこころ [1841 平成27年11月16日〜11月22日]

静岡 無量寺 住職 白井善洋 老師

 曹洞宗でよく読まれる『修証義』というお経の中で、「布施」について説かれています。
 「布施」とは「一切の見返りを求めず、与え、与えられること」です。布施の種類には、与える物が金銭や食べ物、あるいは衣服といった物質的な布施を指す「財を施す」ものもあれば、「仏の教え」そのものを説き与える「法を施す」ものもあり、災難などにあっている者を慰めその恐怖心を取り除く行為もまた「布施」の一つとされております。
 また、お経の中では「一生懸命世の中のために働くことも布施である」と言っております。
 けれども、檀家さんや一般の方との普段の会話の中で「お布施はいくらかかるの?」と聞かれることが度々あります。
 一般的に「お布施=お金」というイメージが強く、ややもするとお寺の法要や読経がサービスの提供として認識され、その対価として金銭(お布施) を支払う、商取引のごとくに誤って理解されている方も見受けられます。
 お寺とは、住職と檀家がお互いに真心を持ち寄り、ご先祖さまをお祀りするところ、それが「お寺」ではないでしょうか。
 大事なことは決して「お金」の問題ではなく「一切の見返りを求めず、与え、与えられること」、それが正しい布施の在り方であり、正しい教えであります。
 お寺は「お店」ではなく、檀家も「客」ではありません。法要や読経は「供養のこころ」を形に示すものであり、何事も真心(まごころ)をもってつとめることが「布施のこころ」であります。

| top | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 次のお言葉 | 174 |