曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

お彼岸に思うこと [1857 平成28年3月14日〜3月20日]

愛知 洞隣寺 住職 野場道雄 老師

昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と申します。春の足音が近づくこの穏やかな気候が待ち遠しい方も多いのではないでしょうか。
お彼岸にはご先祖様の供養をし、お仏壇にはおはぎなどをお供えして、お墓参りをします。手を合わせご先祖様を偲びますと、毎日の忙しさにより只過ぎ去っていた時間の流れが、緩やかになっていくかの様に感じます。またお参りが終われば清々しい気持ちになり、いつになく身が締まった感じになります。
 さて「彼岸」とは「向こうの岸」という意味であり、我々仏教徒は、悩みや苦しみのある「こちらの岸」から、修行をして悟りの世界である「向こうの岸」へ到ることが大切な目標であります。お教の修証義の中に「佛祖の往昔は吾等なり、吾等が當来は佛祖ならん」とあります。これは「お釈迦様は我々と同じく悩みや苦しみを持っていたのですが、行いを改め修行をされてお悟りを開かれた。私たちも同じく修行をして、いつかは皆んなでお釈迦様の様になりましょう」との意味です。お仏壇やお墓を掃除をし、お供えをすることも大切な修行の一つです。そこにあるのはご先祖様を思う気持ちで、何の見返りも求めない行いであるからです。
 この春の季節は、様々な命が芽吹く季節でもあります。ご先祖様に手を合わせる時には是非、大自然の中で今の私が存在している事を心から感謝し、大昔から脈々と続く今の命、自己の尊さを感じ取ってください。そしてご先祖様だけではなく身近な人たちや大自然にも感謝や思いやりの気持ちを持ち、毎日を清々しく生きていきましょう。

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