曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

毎日が新鮮で充実したものにしていく心 []

三重 西光寺 横山昌弘 師 

皆様、最近は新型コロナウイルス蔓延によって世の中は経済活動の低下や、三密を控えた新生活習慣なんかができて普段の生活に多大な影響が出ていますね。我が家でも、子どもが3月から5月まで二ヶ月間もの春休みという状況で、まだまだ先行き不透明ですね。
ふと、小学生のころの一日って一日一日が長く感じませんでしたか、春休み終わって夏休みまで長いこと長いこと。早く来い来い夏休みって思って日々を暮らしていました。しかし大人になっての一日や一年って短くあっという間に過ぎていませんか。ある人がこれのヒントになることを言っていました。「子どもの頃は、毎日が発見ばかりだから長く感じて、大人になると色んなことを経験しているから発見が少なくなるから短く感じているんだよ。旅行でも行きは発見ばかりだから、充実した行程になるけど帰りは一度通った道だから早く帰ったと感じるのと一緒なんだよ」と、たしかにそうだと思いました。
このお話しをしているときにある禅語が思い浮かんで来ました「柳は緑、花は紅」という禅語です。
この言葉の意味は、そのままです。つまり緑色の柳は緑色で、赤い花は赤い花であるという意味です。何の変哲も無いまま、変哲無いままにありのままに見えているのか。当たり前の事実が、当たり前と受け止めているのか。自分本位でいいように解釈して理解していないか。悟りの本質をいっている言葉です。
 大人になると色んな経験で、日々ものを経験という色眼鏡のような物で日々を過ごしていませんか。メガネに色がついていると全てがその色でしか見えません。その色をやめて透明なレンズで日々を過ごしていけばまた色んな新発見おきて、子どもの頃のような充実した毎日が戻ってきます。
「柳は緑、花は紅」なにごともありのまま、そのままに受け入れて充実した毎日を過ごして生きましょう。

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