曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)
たのしみ法話
たのしみ法話

五月病 []

静岡県 随昌院 住職 雨宮清明 老師

この時期、新しい学校や会社等新たな環境にまだ慣れない頃でしょう。
必ずしも希望に満ちた話ばかりとは限りません。「こんなはずではなかった」とか「これをしとけばよかった」と思うこともあるでしょう。
曹洞宗の大本山永平寺を開かれた道元禅師様の時代にこんな話がありました。

ある人が「私は病身である。力量もない。仏道を学び修行するに、耐ええないだろう。そこで仏法の教えのもっとも大切なところだけを聞いて、家族から離れて一人隠居をして、心身を大切にし、病気養生をして一生を終えようと思います。」といったのに対して、道元禅師様は「昔の優れた祖師たちも必ずしも筋金入りの強い体の人達ばかりではなかった。仏道を学んだ昔の人達も皆、優れた素質の人達ばかりではなかった。自ら卑下して道を求める心を起こさないような者はなかったし、みずから素質が劣っているといって、道を学ばないような者もいなかった。今この一生において、道を学び修行する事をしなかったなら、どのように生まれ変わっても、素質すぐれた人となり、病なき人となる事か。ひたすら、身体の事も命の事も、省みず、悟りの道を学ぼうとの心を起こし、ひたすら修行をする事こそ、最も肝要である。」とお示しになられました。

今年も三分の一が過ぎました。こんなはずではなかった、もっと勉強しておけばよかった、ではなく、今何をすべきか、いまからどうすべきかと考えるべきでしょう。己の人生先の事や、後の事を思い悩むのではなく、今を生きるためにできることを思うべきであります。それに思いをいたらせたら、すぐに行動すべきであると道元禅師様がおっしゃってるように私は思います。

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