曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)
たのしみ法話
たのしみ法話

手と手を合わせる []

静岡 学園寺 副住職 村松晃雄 師

 皆さんはお墓参りをする時や法事の際、多くの場面で手と手を合わせると思います。また、食事の前に「いただきます」と言う時や人にお願いをする際にも自然と手を合わせているのではないでしょうか。
 このように私たちの日常生活の中では「合掌」をする場面が多くあるでしょう。
 では、その時のあなたはどのような気持ちで手を合わせていらっしゃいますか。

 これは私が曹洞宗大本山総持寺にて修行をしていた時のお話です。毎日何度も何度も合掌をする中で、私はいつしか何も考えず無意識のまま合掌をしていました。ある日、合掌して頭を下げている私を見ていた、私の先輩の修行僧はこう仰いました。
 「合掌をする時は、両手の一つ一つの指を丁寧に合わせ、自分の顔の前で綺麗な合掌を作りなさい。そうすれば自然と穏やかな気持ちになります。」
 その言葉を聞いた私は、はっとし、自分の合掌が粗末なものであることに気付きました。
 それから私は、丁寧に合掌を作るように心掛けました。すると、毎日合掌をする中で、ある思いが私の心に生まれるようになりました。それは「ありがとう」という気持ちです。
 今、私がお釈迦様の教えを知ることが出来るのは、教えを説かれたお釈迦様やそれを伝え続けた多くの僧侶たちのおかげです。
 私という人間が生まれ、日々生活を送ることが出来るのは、先祖の方達や私の周りの多くの方の支えがあるからです。
 私はこの「ありがとう」という気持ちを忘れていました。それに気付くことが出来た私は、穏やかな気持ちになれたのです。
 「ありがとう」という気持ち。人によって合掌をする時の思いは様々ですが、私はこの感謝の気持ちを感じながら日々合掌をしています。

| top | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 次のお言葉 | 150 |