曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

しあわせになる生き方 []

静岡県 森龍寺 住職 藤田和憲 老師

先日久しぶりに電車に乗ったときの事です。向かい側の席にこぶし大のゴミが一つ置かれていました。車内が比較的、空いていたからかもしれませんが、その席に近づいた人も、見て見ぬふりで別の席に行ってしまいました。結局終点の駅まで、そのゴミはあったのですが、私と同年代の男性が、ゴミを拾い電車を降り、ゴミ箱に捨ててくれました。何気ない日常の一コマでしたが、心が和んだと同時に、なぜ私がそれをしなかったのか、と少し反省しました。周りの人がありがとうと思えるような生き方、幸せを感じるような生き方が出来たらいいなと思った一日でした。
今のままだと、やがて自分が死を迎えたとき、ああすればよかった、こうすればよかったときっと後悔するに違いありません。

お釈迦様は、「人は死んだあとはどうなるのか」という弟子の問いかけに、何も答えなかったといいます。死後の事を考えるより、今を全力で修行しなさいということです。幸せとは、単に物やお金を持っているということではなく、心が満ち足りていること、死ぬまで、一生懸命生きる事なのだと思います。
更にはお釈迦様は、「諸行無常」、この世のすべてのものは留まることなく、移ろい変化するものである、と教えてくださいました。それは私が死んだ後も、移ろい変化し続けるということでしょうか。人は不変ではないけど、不滅なのでしょうか。それであるなら、今までは自分が幸せになることを優先して行動しがちでしたが、あの世の自分も幸せになれるように、今から家族や友人の地域の仲間、周りで困っている人たちの幸せを願いたい、いつも穏やかな心とやさしい言葉と笑顔で接していたい、と思います。

大きなことは出来なくても、そっと寄り添い、歩幅を合わせて、共に歩んでいけるように努力したい。それが、お互いに幸せになる生き方だと思うからです。

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