曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

反省と感謝の心を持って生きる []

愛知 東陽寺 副住職 稲井伸彦 師

私たちがよくお唱えするお経に懺悔文という偈文がございます。華厳経四十巻本の普賢行願品に載っている偈文で
 我昔所造諸悪業 皆由無始貪瞋癡
 従身口意之所生 一切我今皆懺悔
という短いお唱ごとです。
私が生まれてから今まで造ってきた様々な悪い行いは、すべて貪り・瞋り・癡さという仏教の三毒を知らないところから始まるのである。これは身と口と意より生じるのである。私は今それらすべての事を反省致します。といった内容です。
 悪い事を故意に行うことは言語道断ですが、そうでなくとも知らず知らずのうちに他人を傷つけてしまったり、ちょっとした心の魔が差すという事は誰にでもある事だと思います。それは三毒を知らない私自身そのものから生じているということに、私は、今気付き理解することが出来た。だから、今ここで全ての事を反省して感謝の心を持って生活致します。とうお誓いのことばでもあります。
 皆様は仕事や家庭・地域といった中で一生懸命に必死に生きていらっしゃると思います。ですが、私は敢えてそう思う事でさえ人間の奢りで在ると思います。我々はいろいろな周りの人や物に生かされているのです。御先祖様が脈々と命を受け継いでこられたからこそ、今の我々が存在することが出来ているのです。今皆様が生きているこの命、当たり前のように言葉を発し、手足を動かしているということは非常に稀有なことなのです。この上ない尊い命を生かさせて頂いているという事を噛み締めながら、この懺悔文をお唱えしてみてはいかがでしょうか。朝一番でもいいと思いますし、少しの時間が出来た時でもいいと思います。決して、莫大な富や名誉・地位が手に入るわけではありません。が、周りの方よりほんの少し心の豊かな生活が送れる事と私は思います。
願わくはこの思いが全ての生きとし生けるものに伝わりますように。

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