曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)
たのしみ法話
たのしみ法話

丸い心 []

三重 傳法院 住職 井尻憲導 老師

 皆さんは、お墓やお寺に建てられている卒塔婆の上の部分に『大円鏡智』と書かれているのを見たことがありませんか?
 大きな円に鏡の智慧と書きます。これは誰もが心に持つありのままに物や心を映す鏡という意味です。
 私はこの鏡は水の張られた桶の様な物だと考えています。そして、桶の中の水は自分自身の心です。落ち着いた心で穏やかな水面ならば、桶を覗き込んだ時に自分の顔や物を正しく映すことができます。しかし、怒りに震えてグツグツと煮え立っていたり、また動揺して波が立っていたり、またふてくされて水が腐ってしまっていたりしたらどうでしょうか。そうなるとこの桶の水は自分の顔や物を正しく映すことはできません。つまり、我々の心も物事を正しく映すことができなくなってしまいます。
これらの原因は誰の心にもある「貪り」、「怒り」そして「愚かさ故の過ち」の三つの心にあります。これを仏教では三つの毒と書いて三毒と言います。
この三毒によって自分自身の心に蓋をしてしまい正しい物の見方や判断が出来なくなってしまいます。
私たちはお寺やお仏壇、お墓の前等で手を合わせて拝むことがあります。手を合わせて拝んでいるときは、三毒にとらわれず皆穏やかな優しい気持ちでいられるのではないでしょうか。
そうして毒にとらわれることの無い、丸い仏様の心で日々の生活を送りたいものです。

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