供養とはサンスクリット語で「尊敬」を意味します。仏教が日本に伝わり日本古来の風習
と相まって故人の冥福を祈る事や故人と向き合う事でもあります。又自身の功徳を積む事
や家族の絆を深めることにも繋がります。
先日、一周忌の法事でお檀家様のお宅に伺いました。そこで小学生の男の子と女の子が私の
近くに座り経典を持ち一緒に正座をしていたので、法要の間気にかけながらお勤めさせて
頂きました。
その日はコロナ禍の中ということでご家族だけで1時間ほどの年忌法要でした。一時間
の正座と言うのは大人でも中々つらいものでして、正座になれている私でも一時間も座っ
ていると立ち上がるのに苦労します。
子供達も、やはり途中から足が痛そうな素振りを見せていましたがなんとか二人とも足を
崩すことなく法要を終えました。親御さんに何か言われた風でもなく、仮に足を崩しても子
供達を叱る人はいなかったでしょう。
葬儀や通夜などに行きましても、後ろから話し声がきこえて来るのは決して珍しいこと
ではありませんし、大人でも正座をしていて足が痛いと思えば足を崩す方がほとんどでし
よう。法要の間お喋りもせず、ずっと正座をしていた子供達には深く感銘を受けました。
供養とは一体何なのでしょうか。故人様と縁のあった方達が集まること、お経をあげるこ
と、仏前にお菓子や果物、お膳を供えること。そのどれもがご供餐で御座いますが、大事な
のは「こころ」であります。形式的なことも勿論ですが、どのような気持ちで故人様と向き
合うかが大切です。
皆様も法要をあげられる際には、どうか故人様へのお気持ちを大切にして頂けたらと思い
ます。
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