曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

大般若法要〜平安を願う〜 []

岐阜 吉祥寺 志比道栄 師

 新年を迎え歳が改まりますと、私達曹洞宗の多くのお寺では大般若のご祈祷法要が催されます。
 新年のご祈祷ですとその歳の「厄除祈願」ですとか、家族の幸せをねがい「家内安全・家庭円満」または「商売繁盛・交通安全」など皆様、身近なお願い事をされます。
 大般若祈祷法要は転読大般若とも呼ばれますが、これは大般若が書かれたお教本を僧侶が何冊も左右に振り広げるお参りの作法からその呼ばれ方がされています。
 私達の法要にはお葬式・ご法事・月経・ご祈祷どの法要にも必ずご回向と言う唱えごとが必ず付きます。このご回向はどの様な意味があるのでしょうか。
 それは本日法要を執り行う僧侶や参拝の方々の願いや日頃の良い行いの功徳を自分や他の人々に、先に逝かれた愛する故人様に対してご利益として振り向けるお誓いの言葉です。
 大般若のご祈祷法要ご回向の最初の言葉を説明しますと、「仏様のお示しになるみ教えは、あたかも優れた薬のように、諸々の誤りや心の迷いにより起こる病をすっかり治し、天の神々が用いる甘露・甘い薬のように、これを飲むものは何時でも安らぎに満ち幸せであります。さほどに仏様のみ教えは尊いものです。
 ここに恭しく手を合わせ礼拝し、仏法僧の三つの宝のご威徳を尊敬し、そのお力の及ぶところに誓いをたてます、どうか事の成就を心から祈ります。」というものです。
 どうか皆様も毎年、菩提寺様の大般若法要に是非ご参加され、お釈迦様・仏様のみ教に心から信仰する気持ちを持って、家族の幸せや社会の平安をお祈りしてみてください。

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