皆様、こんちは。私は静岡県・伊豆半島・南伊豆町の慈雲寺にて住職を務めさせて頂いている土屋通寛と申します。今回、初めてテレフォン法話をさせて頂くということで、緊張をしていますが、最後までお聞き頂ければと思います。どうぞよろしくお願い致します。
今回は私の体験談から時間の流れについて少しお話をさせて頂こうかと思います。
私は平成二十三年に福井県の大本山永平寺にて修行をさせて頂きました。早いものでありまして、あれからもう十年以上が経ちました。皆様の中にもいらっしゃるかと思うのですが、歳をとるにつれて一年が早い・月日が流れるのが早いと感じられる方が多いのではないでしょうか。
私自身もそうです。子供の頃に感じていた時間の流れと比べてみますと、今は全く違う感覚になっていまして、一週間・一ヶ月・一年を大変早く感じています。
我々、仏教徒が読むお経で修証義というものがあります。その第五章に光陰は矢よりも迅かなりという一節があります。時間が過ぎゆくのは、矢のように速いという意味です。
そんな中で一日一日を何となく過ごしている自分自身に気付きました。十年以上前の修行時代のことは今でも鮮明に覚えていて、それだけ内容のある日々だったと思います。
修行に一旦区切りをつけ、娑婆での生活に再び戻ると、めりはりがあった修行時代とは違い自分の中に甘さが出てきたことは否定できないです。
何となく日々を過ごしている中で、新型コロナウイルスの感染拡大により日常が大きく変わり、当たり前であったことが出来なくなった方々が、私も含めたくさんいらっしゃるでしょう。
少しずつ日常が戻りつつあり、当たり前であった日々の行事の尊さを感じられるようになりました。
限られた時間の中で、矢のように速い日々をどうか内容のある日々として皆様にもお過ごし頂ければと思います。
最後までお聞き頂きありがとうございました。
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