曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

人生の主人公 []

愛知 慈恩寺 渡邊髀ヒ 師 

 私が何度も視てしまう名作映画『ホリデイ』。ナンシー・マイヤーズ監督の、この映画『ホリデイ』には、登場人物のやり取りの中で、「自分の人生の主人公として生きなさい」という意味のセリフが出てきます。
 この「主人公」という言葉は、もともと禅宗の教えから来た言葉です。分かりやすく言えば、「私よ、他人に惑わされていないか?」、「私よ、自分をごまかしていないか?」、という自分への問いかけの教えです。
 映画『ホリデイ』の中の、「自分の人生の主人公として生きなさい」という意味のセリフは、もともとの禅の教えをよくあらわしていると思えます。

 私が父親として子ども達に教えたい大事なことがあります。それは、「自分で決めて生きる」、「すぐに他人のせいにしない」というものです。つまりは自分で責任を持って、自分の人生を生きる、ということです。
 その為に、子ども達に様々な立場に立った考え方や見方を教えています。また、親だって間違えをするということや、「絶対に正しい」というものもないということも教えています。そうして、子ども達が、自分で考えて、決めて、責任を持って、自分の人生を生きていけたらいいなと、願っています。

 さて、皆さんは自分の人生を主人公として生きていられるでしょうか?
 自分で決めて生きていますか?他人の意見や評判に惑わされていませんか?
 失敗を受け入れることができますか?他人や物のせいにして自分をごまかしていませんか?
 日々、自分に問いかけてみて下さい。「私よ、他人に惑わされていないか?」、「私よ、自分をごまかしていないか?」。そうして自分を見つめ直して、自分の人生の主人公として生きて下さい。

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