小学二年生の次男が、朝七時五分に小学校へ出かけます。
こどもは、家を出ると、石段の脇にある、古い小さな観音さまに手を合わせ「行ってきます」と声をかけます。
階段を降りると山門があります。そこには六地蔵さまがいます。そこでも「行ってきます」と手を合わせます。時々、お地蔵さまの赤い帽子が脱げていると、帽子をかぶせてあげます。
お地蔵さまの向かい側には「拝み石」があります。はっきりとした謂れは、わかりませんが、おにぎりのような形の石で、ずっと昔からある「拝み石」です。この石にも「行ってきます」と手を合わせます。
集団登校の集合場所の三叉路には、ときどき交通指導員の方がいてくださり、黄色い旗を持ち、子どもたちを見守ってくださいます。
みんなが集まると、上級生が先頭になり、早く歩きすぎないように、ゆっくりとしたペースで歩き始めます。子どもたちの最後には別の上級生が歩き、小さな体の子のランドセルを持ち上げるようにして歩いていきます。さらにその後ろに、駐在所の警察官が歩いてくださいます。
そこから学校に着くまでに、国道を渡る横断歩道に一人、学校の坂の下に一人、いつも交通指導員の方が、いてくださいます。学校の坂道の下まで着くと、小学校の先生が出迎えてくれます。
一日が始まり、今日は何があるかと期待しながらも、大丈夫かなあという不安を、たくさんの仏さまや、地域の人、学校の先生が「心配しないでだいじょうぶだよ」と、背中を支えてくださっているようです。
仏さまや人に支えられていることに気づき、また、人を支えられるように生きていきましょう。
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