最近、台風などの自然災害が増えていますが、そういったニュースを見ると普段の生活が当たり前ではないのだということを思い知らされます。
私たちはふとするとこの生活がつい当たり前のことのように思ってしまいます。
しかし災害で停電や断水によって普段の生活ができなくなったときいつもの毎日がとても有難かったものだと気づかされるわけでございます。
命というのもそうです。
身近な人を亡くしてしまったとき、自分が病気にかかってしまったときにいつもの毎日や命というものがとても貴重で大切なものだったのだと実感でき、あの時こうしていればと後悔することもあります。
仏教を開かれたお釈迦さまも若い頃に、若くて当たり前、健康であって当たり前、命があって当たり前という思いから、老いや病や死を受け入れられない心が苦しみを作ってしまうということを悟り出家されたという伝記がございます。
私たちはこの生活が当たり前ではなく有難いものとして生きなくてはいけません。
そしてこの一日一日、一瞬一瞬を大切に生きていく姿そのものが悟りの姿であります。
有難うという感謝の心をもって人と関わり、「この生活があたりまえ」というわがままな心から離れ、あたりまえに正しく生きていくことが大切なことです。
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