曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

自らを見つめる []

愛知 大龍寺 野々村晴之 師 

私の友人に一人でキャンプを楽しむ人がいます。テントや焚き火台・テーブル・椅子、全て一人用を用い、キャンプ可能な良いロケーションを見つけては出かけているようです。一人のキャンプは「ソロキャンプ」といい、自らの裁量で予定を立てることが出来、だれに気兼ねすることなく楽しめるとのこと。現代の趨勢から人気が急上昇し、昨年の流行語大賞にありましたが、皆さんはご存じでしょうか?
ある日、テレビをみていると、中年層の男性三名が、各々の焚き火台を使って、「ソロキャンプ」を楽しんでいました。自らに食材を用いて料理をつくり、分け合いながら一献を傾け、楽しく談話している内容でした。
一緒に見ていた連れ合いに「友人も数人で出かけることがあるようだから、この様に楽しくやっているのだろうね。自分も一度 やってみようかな」との話に「一人でキャンプして楽しいかなー。ソロキャンプを何人かで行うのなら、いつものバーベキュウと同じじゃない 大勢のほうが楽しいのよ」との意見でした。
「ソロキャンプ」は、気ままにより雑多な日常から開放され、日々の疲れを癒せることでしょう。グループでのキャンプは、他人と楽しみが共有できる歓びがもてます。それぞれに楽しみの利点がありますが、忘れてならないのは、そこには必ずモラルやルール、そしてマナーがあるということです。例えるなら、ゴミの放置とか、キャンプ場外の不法侵入等、身勝手な行動は慎まなければなりません。他と共にあることを、忘れないことです。
自由で便利な社会でありながら、閉ざされた世の中が続いた今、自分勝手な心持ちに陥っていませんか?今一度、自らを見つめ直すことが必要です。
この話が放送されるとき、閉塞感は和らいでいる事を願います。春の訪れを感じ、その嬉しさから我が儘になり、羽目を外しすぎないように互いに気をつけて日々を送りましょう。

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