「雨に洗われ 風に磨かれる」
金澤翔子というお名前をご存じでしょうか?
ダウン症の天才書家です。
『雨洗風磨』「雨に洗われ 風に磨かれる」
ある時は降り注ぐ雨に洗われ、またある時は吹きつける風に磨かれる。
お寺の玄関に、掲げてある「書」です。
今年の5月、三島の佐野美術館で展示会があり、足を運びました。天使・エンジェルと呼ばれる彼女、小学4年生の時に通っていた普通学級から特別支援学級に変わります。一時、学校に行かなくなる程、ショックを受けます。10才の時、母の厳しい指導の下、涙を流しながら書いた276文字の「涙の般若心経」が書家としての原点となります。
情熱大陸というテレビ番組でも取り上げられたことがありますが、書家である母親のあまりの厳しい書道の指導シーンはカットされたそうです。それでもお母さんに褒められたいと、書を書き続けます。父親は、まだ彼女が14才の時に急逝してしまいます。彼女は書を描き始めるとき、手を合わせ、「お父さま、上手に描けますように」とお祈りします。ぜひYoTubeなどで見ることができますので、見てみてください。心が洗われる気がすると思います。
人生を生きていれば多かれ少なかれ、辛い経験はあるものです。安全な建物から一歩外に出れば、雨風にさらされます。それは苦難の道、できればさらされたくない。でも一歩、動かなければ成長はありません。
「雨に洗われ 風に磨かれる」困難や苦難に立ち向かい、それでも前に進むことは、自分自身の大きな成長となると説いています。
コロナのワクチン接種も進んできました。天高く馬肥ゆる秋、スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋、いろいろな秋を楽しんでいきましょう。
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