曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

その気持ちをカタチに []

静岡 利生寺 尾村真道 師 

新年を迎え皆様は色々な意味で心を新たにし、お誓いを立てられた方もおられることと思います。でも、自分の思い通りに行かない事が多いのも事実です。
人生は、なるようにしかならないと言うのであれば、少しでも良くしたいと願い、一人ひとりが努力し続けるという思いを忘れてはならないのではないでしょうか。
公共広告機構のフレーズに、「こころ」は誰にも見えないけれど「こころづかい」は見える。「思い」は見えないけれど「思いやり」は誰にでも見える。あたたかい心も、やさしい思いも行いになってはじめて見える。その気持ちをカタチにという言葉が新聞に掲載されていました。
私たちは、物にあふれている時代にいます。有り余るほどの物を持ちながら、必ずしも幸せでなく豊かではないと感じている方もおられるでしょう。
そして、その豊かさを物によって埋めようとしていては決して安心できるものではないことに気付かなければと思うのです。
中々思い通りにならないからと言って、願うこころ・思いやりの心を無くしてしまったら、それこそ、前に一歩進めることもできません。
仏教は念じることから始まるといい、ひたすら願うことも大切なこと。それは、単に自分の利益を得る為だけでなく、他人の利益を念じることから始まるといいます。人を思いやる心・見守って何とかしてあげたいと思う心・寄り添う心、様々な思い。
あたたかい心も、やさしい思いも行いになってはじめて見える。その気持ちをカタチにしていきましょう。
教えを信じ、自分を信じ、より良い社会になっていくと信じて実践する時、その願いが叶っていくのではと思っています。

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