ここは雪国、飛騨高山です。早い雪解けと春の花が待ち遠しい真冬です。
「 花 無心にして 蝶を招き
蝶 無心にして 花を尋ぬ 」
江戸時代の禅僧、良寛様の詩の一節です。
私事で恐縮ですが、昨年春亡くなった当山先代住職が特に好きだった詩でした。
私たち人間は、何かと頭で考えて悩んだりしがちです。
しかし、花粉を運ぶ蝶や虫たちは、本能に従ってやってきます。
花には、はからいがありません。
無心で何かをすることの難しさを
詩人の相田みつをさんも 言われています。
「 花には 人間のようなかけひきがないからいい
ただ咲いて ただ散ってゆくからいい
ただになれない 人間のわたし 」
この詩をさらに深めてくださるのが、相田さんの次の詩です。
「損か得か 人間のモノサシ うそかまことか 仏のモノサシ」
ふだんからずっとは無理でも、美しい花を目にしたときには
時々「仏のモノサシ」を思い出して日々をすごしたいものです。
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