曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

お釈迦様の三仏忌 []

愛知 龍岳院 山ア章秀 師

先日花まつりの講座で三仏忌のお話をしました。その時、「三仏忌とはいつですか。」とお聞きしたところ、百名以上の受講者の中で二名の方が手を挙げてくれました。「お二人ですか。」と聞き直しても追加の手は上がりませんでした。これが現実なのかと思いましたので、今日は三仏忌の基本的な事柄をお話しします。
 三仏忌とは、お釈迦様がお生まれになられた日…四月八日、お釈迦様がお亡くなりになられた日…二月十五日、お釈迦様がお悟りを開かれた日…十二月八日の三日を言います。
 お生まれになられた日を灌仏会、又は降誕会と言います。花まつりとして各地でお参りする機会がありますのでご存じの方も多く、甘茶をいただいたり三色だんごを食したりします。お釈迦様がお生まれになってすぐに「天上天下唯我独尊」と言われたことでも知られており、スマップの歌、「世界に一つだけの花」の中で「only one」と歌われているのとも類似しています。
 お亡くなりになられた日を涅槃会と言います。お釈迦様が中央に横たわり、人や動物が悲しんでいる大きな掛軸をご覧になったこともあるのではないかと思います。地域によっては、涅槃だんごを食すこともあります。
 お悟りを開かれた日を成道会と言います。成道とはお悟りを開くことを言います。お釈迦様は様々な修行の後にお悟りを開かれたのです。私たちもお釈迦様のように、迷うことなく平穏な心で日々生活できますようにと、日々精進することを再確認する日です。お寺では十二月一日から十二月八日朝まで臘八接心と言い昼夜坐禅して修行する時期となっています。
 私は、この講座で「お釈迦様の三仏忌の日日だけは覚えてお帰り下さい。きっといい事がありますよ。」と話して〆ました。

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