曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

誰かに頼ることの大切さ []

岐阜 長久寺 守田智昭 師 

先日境内の草取り中、左手首を毒ヘビのマムシに咬まれてしまい、突如、救急入院となってしまいました。
自由はいとも簡単に奪われてしまうものだと、実感した瞬間であります。
自分を働かせる時間は、自分の思いで決められるものだと思いあがっておりました。
実はそうではないのですね。
血清を打ち、何とか一日で退院できたものの、左手全体が腫れあがり、思い通りに動きません。数日間、周りの皆に大変迷惑を掛けてしまいました。
よく道徳教育に、「人に迷惑を掛けずに生きましょう」と教えられますが、掛けたくなくとも、掛けずにはいられないこともあるのですね。
いえ、自分では気が付かないだけで、よく考えてみると、私たちは迷惑をかけ通しで生きているのではないでしょうか。大切なことは、迷惑を掛けずに生きようとすることではなく、迷惑を掛けずには生きられない存在であるのだから、謙虚にその有難さに感謝し、おごらず高ぶらず、お陰様の思いで過ごすことが大切なのでありましょう。
ある医師の先生が、「自立とは依存先を増やすこと」と話しておられました。誰しも自らが存在する為には、やはり、多くの人に依存しなければ叶わないのです。
頼らなければならない時には、やはり頼るしか他ないのです。
人は誰しも一人では生きられないのですから、誰かに頼ることが大切であり、また誰かに頼られることも大切だということを、教えられました。

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