私たちが穏やかな生活を送ることが、お釈迦様の願いであり、仏教の基本的な教えです。そして基本中の基本が「和顔愛語」です。優しい慈悲に満ちた顔で人に接することが「和顔」です。平和の「和」と「顔」と書きます。やさしい笑顔と言ってもいいでしょう。また、心のこもった言葉が「愛語」です。人間愛などの「愛」と言語の「語」と書きます。この「和顔」も「愛語」という言葉も私達は何度も聞いて理解しているはずなのですが、実行できない。この簡単なことができないからお互い意思の疎通がうまくいかず、トラブルを起こす原因となるのです。赤ちゃんの無邪気な笑顔を見ていやな気持ちになる人はいません。私たちも子どもの頃は笑顔を惜しみなく振りまいていたはずです。それが成長するに従い、心の余裕が無くなり、笑顔を忘れるようになるのですね。笑顔は相手の緊張感を解きます。では、どうしたら自然な笑顔が身につくでしょうか。簡単そうでなかなか難しいので練習が必要です。毎朝顔を洗うときに、楽しいこと、優しい気持ちになれることを想像しながら鏡に映る自分の顔をじっくり見て笑顔を練習しましょう。表情筋は形状記憶しますから、毎朝続けると自然な笑顔を作れるようになります。さて実践です。先ず、一番身近な家族に、そして友人に更には周りの人に笑顔を見せましょう。するとあなたの周りには素晴らしい変化が起こり始めます。笑顔は人をなごませ、安心させるからです。まわりの人に、「最近ニコニコしているね、なにかいいことがあったの?」と言われたらあなたの笑顔が本物のなったということです。人間の一番美しい表情は笑顔です。そして美しい日本語、悪意のない言葉を話すことも大事です。乱暴な言葉を口にすると心が荒んでしまいます。穏やかな笑顔と、自分も人も心地良くなる言葉を使って毎日を生きたいものですね。
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