「私と小鳥と鈴と」
私が両手を広げても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
この詩は、童謡詩人である金子みすゞさんの詩です。
『みんなとおなじ』じゃなくていい。
私はわたしのままでいい、そのままでいい、と金子みすゞさんの詩は教えてくれます。
「学校の勉強ができないから」「運動が苦手だから」「話すのがヘタだから」「容姿に自信がないから」・・・
そんな悩みは誰しもあるでしょう。
そんなとき「みんなちがって、みんないい」という言葉が、私たちの重たい気持ちを少し、軽くしてくれます。
また論語の一説に、「君子は和して同ぜず。小人は同じて和さず。」という言葉があります。
「立派な人は周りの人と仲良くするが、自分を見失って他人に引きずられたり、こびへつらったりしないものだ。反対につまらない人間は、やたらと表面だけを合わせて、真に打ち解けようとはしない。」
という意味です。
仲良くするという事は大切な事ですが、みんなと同じにする必要はなく、自分をしっかり持つ事が大事な事だと説いています。
昨今問題になっているイジメは、「自分とは違うものを認めない心」が、大きな原因のひとつです。
「みんなちがって、みんないい」と、お互いの違いを認め合う事ができれば、
人にも自分にも優しく出来て、みんながもっと幸せになれるのではないでしょうか?
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