曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

生きる為に食べる [No,1427、12月17日〜12月23日]

三重県伊賀市 西法寺住職 朝日耕道 老師

 先日孫と散歩をしていてその途中、近所の「なつめ」の木に沢山の実がなっていたので、お願いして採らせて頂きました。とても懐かしくその味は昔の通り、リンゴに似た味わいでした。種を取って孫にも食べさせると喜んで「もう少し、もう少し」言って沢山食べました。帰りに「沢山なっているところを折って持って帰ってもいいよ」と言われたので頂いて帰りました。「まだ2歳半ばの孫は、まだまだ最近のお菓子にそまっていないな」とちょっと喜びました。今の食生活は、季節感もなくいつでも、同じ物を同じ品質で食べることも出来ます。人の欲望の一つとされている「食欲」この食欲を満たす為に沢山の食材が私たちの国に輸入されています。しかしその多くは食べ残されて捨てられてもいます。禅の道場では、食事は「欲望を満たす為ではなく、生きる為に食べる」のです。好きも嫌いもなく、過食もなく、残す事もありません。
 私たちの生活では、禅の道場の用にいかなくても、好き嫌いを言わず食べることは私たちの体に均等に栄養を与えてくれ、過食をしない事は、肥満や不用意に病気になることもふせぎます。世の中に無駄な命は一つもない、私たちが口にする物一つ一つが大切な命であり、その命をいただいて生きている事に気づいてください。
食事は私たちの生活でも多くの役割を果たしている。特に現代社会において家庭の食事は、家族がそろって同じ食卓に付き同じ食事いただく。そして「いただきます」という料理した人や、作物を作った人、そしてその食材そのものに感謝していただく心をもう一度見直しましょう。

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