曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

大切な時間 [No,1477、12月1日〜12月7日]

教化センター布教師 岐阜県恵那市 清楽寺住職 百瀬文康 老師

 皆さんが友達と別れる時に交わす言葉は、「さようなら」「じゃあね」「またね」でしょうか。これは「又明日会える」「いつか会える」こんな気持ちが、知らず知らずのうちにこの様な挨拶になるのだと思います。それはそれでいいと思いますが気にもなる所です。
 千利休は『茶の湯一会集』という本の中で「そもそも茶の交会は『一期一会』といいてたとえ幾度同じ主客と交会するも、今日の会に再びかえらざることを思えば、実にわれ一世一度の会なり」と言っています。
 あたり前の様に、明日も又、会うはずの人だけど、その出会っている一度一度は二度とくりかえすことのない、たった一度きりの時間空間なんだという意味でしょう。このことをよく心にとめおいて日々の生活を送ることが毎日を大切に生きることになるのではないでしょうか。そこに又、相手への思いやりが生まれてくるものではないでしょうか。
 今日の出会い、今日の別れは一度きりの出会いであり別れである。自分の人生において二度と戻らない大切な時間なのです。
 一期一会、一生に一度きりの出会い、それでは又、お会いしましょう。

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