本年一月に百八歳で亡くなられた福井県永平寺の宮崎禅師様は『仏法人は常に道心と陰徳の相続でなくてはならないことを痛感する』と日頃からお話されておられたそうです。
ここに筋ジストロヒーを患い十七歳で亡くなられた甲山政弘君が書かれた『一本のローソク』と言う詩が有ります。
たった一本のローソクでも、人間以上のすばらしい生き方をしている。
火をともしたローソク、ローソクは自分の体をも溶かしながら人に尽くそうとし、トロトロと、汗を流しながら働く、最後には体が無くなってしまうのに、短い命なのに悲しまずたえしのび
あぁあぁローソクよ、ローソクよ
僕はおまえのようになりたい、おまえのような生き方が好きさ。
最後の時に作者はお母さんに「大丈夫」と聞いたそうです。お母さんが「大丈夫よ、心配しないでね」と答えるとニコッと笑って亡くなられたと言うことです。
どんな小さなことでもいい、人の為になることを心がけて勤める。生かされ、支えられていることに感謝していける心。
心の「タスキ」を子供や孫に伝えることの大切さ、財産の相続だけででは無く、やさしい心・思いやりの心の相続を心がけて頂きたいと思います。
『生きることは一筋がよし 寒椿』
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