曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

「日常生活」において [No,1485、1月19日〜1月25日]

愛知県豊田市 竜洞寺住職 岩田義範 老師

 日常生活において様々な場面で、「めんどうだなあ」と思うことは、人間、誰しもあります。学生なら、友人と比べられたり、親に叱られたりする「勉強」や練習練習で、苦痛に感じることもある「部活やサークル」、社会人であれば、結果を求められストレスを溜めやすい「仕事」、主婦なら「掃除や洗濯」など地味で面白くない「家事」など、人それぞれの日常の中に「めんどうだなあ」と思うことは多岐になります。
 なぜ、そう感じてしまうのか?何かを行動するとき、人は勝手に結論付け何もしないまま解決して終いがちです。
 今日すべきことを「明日、必ずやろう」と・・・明日やろうと決めたことを10日経っても「やらなかった」と言う経験はありませんか?
 今日すべきことを、例えば「掃除」にしても「また・・・汚れるので・・」と「めんどう」に感じるのではなく、「汚れる前に掃除しょう!」と発想してみれば、如何ですか?
 中世ヨーロッパで、寺院を建築中の3人の職人の話しがあります。「あなたは今、何をしているのか?」と尋ねたところ、一人目は「石を切っている」と答え、二人目は「生活のために仕事をしている」と答え、三人目は「みんなのために立派な寺院を造っています。」と答えたそうです。
 自分のためだけでなく、広く社会貢献に繋がっているのだと思えば、そこに「やりがい」が生まれてくるのです。
 夫婦や家族など身近な人たちに何かをしてもらったり、何かをしたときに言葉掛けをする機会も年月が長くなるにつれ忘れがちになります。人は褒められたり、褒めたりする事で「やる気や達成感」また「感謝の気持ちや有り難さ」を実感します。
 最後に自分自身においても「ご褒美」を用意することにより、「やる気」を引き出す方法もあります。学生や社会人であれば、「休日には楽しみの趣味や娯楽が待っているのだから、今、頑張ろう、精一杯やろう」と行動してください。
 主婦であれば「洗濯・掃除が終わったら、おやつにしよう、コーヒーを飲もう」など簡単で単純なことでよいので何かを設定し、そこに「喜び」を描き、自分にとっての「達成感」を感じてください。
 ひとつひとつの行動に「喜び」や「達成感」を見つけ、充実した日常生活を送れることとなれば幸いです。

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