曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

思いやり [No,1497、4月13日〜4月19日]

静岡県富士宮市 千光寺住職 鈴木喜順 老師

おはようございます、こんにちは、今晩は、今、貴方が一日のうちの何時、ご覧になってみえるのかわかりませんので、初めの三つの挨拶を致します。
 そして、このお話をご覧下さいまして有り難うございます。
 私は静岡の富士山の麓にある山寺の住職を務めております鈴木と申します。今回は思いやりと云う題でお話をさせていただきます。
 今のにっぽんの世の中は、毎日毎日聞くに忍びない悲しく辛い事が起きております。私はそのような事柄を聞くたびに自問自答を致します。「なぜ、どうしてなのだろう」と。人は一人で生きて行くことは中々難しく、必ず誰かが支えるなり助けられていると思います。私たち人間は食物の連鎖の頂点に立ち、多くの食物の命をエネルギーとして生きております。口にする食物もたくさんの人の手を経て食卓に上るのです。ですから、食前に手を合わせ頂きます、食後にご馳走様でしたと感謝の気持ちを表します。言葉にはたましいがあり、言霊と云います。
 人は言葉により傷つき、怒り、笑い、悲しみます。相手を思いやって話す言葉を愛の語と書きまして愛語と云います。愛語を話す時、その方は自分を無にして相手を心から思いやってお話なさるはずです。おばあちゃんのお孫さんに授ける思いやり、父母、特に母の子に対します愛、思いやりはまさしく無償の愛です。見返りを求めない愛を実践することは大変むずかしかと思われます。反復、繰り返し行う努力をすれば、必ずや身につきます。思いやりの言動を行えば、周りの人も変わってくるはずです。
 人のお人柄を変えることは中々難しですが、考え方を変えるのは出来るはずです。考え方を変えれば言葉に対します受け取り方も変わり、相手を思いやる心の余裕も出てきます。
 さあ!貴方も今から思いやる言葉と行動を実行致しましょう。寄せては返す波のように実行して、思いやり、愛の輪を広げてください。最後までご覧いただき有り難うございます。
心から感謝申し上げます。有り難うございました。

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