曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

和顔愛語 [No,1532、12月14日〜12月20日]

愛知県田原市 長興寺副住職 田中真丈 師

仏様の教えの中に、「布施」という教えがあります。財産や物を、誰かに無償で、分け与えることです。ですが、仏様は財産がなくても出来る布施を説いています。その一つが、和顔愛語です。和む顔で、愛を語る。読んで字のごとく。人には和やかな顔で、優しく語りかけましょう、ということ。これが簡単そうで、なかなか難しいことです。
 最近、毎日の自分を振り返ってみると、朝一番の言葉、「おはよう」は仏頂面で言っていたし、何か話しかけられても、忙しい、構ってられない、と勝手に理由をつけ、不機嫌な対応をしていました。そんな中でも、いざ自分がそのような行動をとられると、「ちゃんと返事をしてよ。」「何で話し聞いてくれないの?」など、とても不愉快に思えました。本当に身勝手なものです。
 私達人間は、相手の言葉、表情などで、自分の気分が変わるものです。穏やかな表情で言葉を投げかけられれば、知らずと、気分も穏やかになります。
 一度口に出した言葉は、もう変えることは出来ません。だからこそ、一つ一つの言葉を大切にして、慈しみの気持ちを込めていく。そんな気持ちを持って、目々の生活を送る。これも修行の一つです。
 顔が和めば、愛を語れる。和顔愛語。皆さんも是非実践してください。

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