あけましておめでとうございます。除夜の鐘の音を聴くと身心ともに新たになり、身の引き締まる思いがいたします。皆様方は平成二十二年のお正月をどのようにお迎えになりましたか。多くの寺々では、正月三ケ日間、世界の人々が身心ともに平和な日々がおくれますように祈願し、ご祈祷をいたします。
日頃、曹洞宗東海管区教化センター発信のテレホン法話をお聴き下さいまして有り難うございます。この法話は静岡・愛知・岐阜・三重、東海四県のお寺の和尚さまのご協力により、和尚さま自らが原稿を書かれ、自ら録音されたものです。これに関連し、教化センターでは原則毎月一度、中日新聞、静岡新聞に広告を出させていただいています。そこにテレホン法話聴取のための電話番号とかインターネットのアドレスなどを案内させていただいています。今後ともよろしくご聴取をお願いいたします。
さて、昨年は内外ともに天変地変や犯罪の多い年でありました。当地方に関連しては台風十八号などによるさまざまな被害がございました。被災地のみなさま方には心よりお見舞い申し上げます。一方、犯罪では女子大生殺害事件に代表される犯罪者の自己中心的な思いによる、いわれなき殺人事件など多くの事件が発生いたしました。本当に心の痛む思いがいたします。一体日本人の心はどこへ行ってしまったのでしょうか。その他、一向に先の見えない経済の問題。地球温暖化の問題等々。曹洞宗では「人権、平和、環境」の三つのスローガンをかかげ、さまざまな運動を展開しています。また、一昨年より実践徳目として「愛語」をかかげています。愛語という言葉は曹洞宗の経典修証義第四章の中にある四つの実践徳目の一つであります。私たちは日常生活の中で互いに相手の立場や心に思いをはせ、同事の心、慈しみのこころのこもった言葉を交わそうではありませんか。
「愛語は愛心よりおこり、愛心は慈心を種子とせり」これは道元禅師さまのお言葉であります。仏さまの心、慈しみのこもった「愛語」の実践は互いの心の強い絆を築くことになるでしょう。
今年こそ世界の人々が、本当に平和で良き年でありますよう、心より念じ年頭のご挨拶といたします。
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