新年をおせち料理で迎えた方も多いと思います。おせちとは、五節句などの節目に用いる料理や神様に供える料理の全てを指していましたが、正月は年神様を迎える大事な節句である事から正月料理をおせち料理とよぶようになりました。料理には、神様にお供えするとともに、五穀豊穣、家族の健康、幸福、安全及び子孫繁栄の願いが込められています。このような特別な料理に限らず、日々の食物は大切に扱われてきました。その代表的な物がお米です。米という字は、八十八と書いて米と読みますが、八十八の日本の神々が宿るためだとか、八十八の工程を経て苦労して収穫されるなどの理由で、食べ残したり、無駄にしてはいけないと親に諭されたものでした。しかしながら現代においては、飽食の時代だとかグルメブームなどと称され少々状況が変化しているように思われます。日本の食料の自給率は約40パーセントで、フランス、カナダ、アメリカ、ドイツなどの先進国と比較して最も低く、半分以下のレベルだそうです。つまり食べ物の半分以上を様々な国からの輸入に頼っているのが現状です。にもかかわらず日本は食べ物の廃棄大国であります。その量はなんと輸入量の20パーセントから30パーセントにも達しております。内訳を見てみると、賞味期限切れや売れ残りの残飯量が多くを占めております。コンビニの弁当の取り扱いが問題になった事は記憶に新しいところです。家庭においても古くなって食べたくないとか元々使わない食材を買ってしまったとか少し余ったなどの理由があげられています。必要以上に注文し、食べ残してしまった事、安いからといってまとめ買いし冷蔵庫の隅で忘れ去られた物にしてしまった事などありませんでしたか?今一度今頂こうとしている食事は、多くの人の苦労からできている事を思いやり、食事を頂ける事に感謝をし、少しでも無駄を無くするように努力したいものです。
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