曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

四十九日について [No,1551、4月19日〜4月25日]

静岡県周智郡 随松寺徒弟 水谷尚禎 師

よく耳にする49日法要についての説明をします。
 昔から人が死ぬことを「往生」といいます。
 往生は「往きて生まれる」という意味で、亡くなった時から死出の旅が始まり、四十九日後に他の世界に往って生まれ変わるという言い伝えにもとづいています。
 故人が亡くなった日から数えて四十九日の間を中陰(中有)といいます。
 これは現世と来世の中間という意味で、死から新しい生へと生まれ変わるのに必要な期間で、四十九日を満中陰といいます。
 仏教では、死者が冥土に往くと、七日目ごとに閻魔大王を筆頭にした十王によって、生前の善行、悪行を問われ、審判が行われると考えられています。
 また、この審判の日に遺族が供養することにより、そこで積まれた善業が故人にも及ぶと教えています。
 亡くなった人のために善業を積み重ねることを追善といい、故人ができるだけ善い世界に生まれ変われるようにとの親族の素朴な願いから、葬儀のあと七日ごとに追善供養をするようになりました。
 最初が初七日で、この日に故人が三途の川の畔に到着するといわれます。
 川の流れは激流と急流、緩流の三種類あるため、緩流を渡れるようにとの願いを込めて営む法事です。
 その後、二七日(十四日目)、三七日(二十一日目)、四七日(二十八日目)、五七日(三十五日目)、六七日(四十二日目)、七七日(四十九日目)と続きます。
 この間が忌中で、閻魔大王の裁きを受けるという三十五日と次に生まれ変わる世界が決定するという四十九日には、いつも以上に心をこめて冥福を祈ります。

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