本日はお塔婆についてのお話をしたいと思います。皆様はお塔婆と聞いて、なにを思い出しますか?「墓地にある、木の板、字が書いてある」お墓に建ててあります。
お塔婆とは、仏様に対する弔いの気持ちを形にしたものです。お釈迦さまが亡くなられ供養塔が建てられました。これをインドではストゥーパ・中国で当て字が卒塔婆、日本では中国読みをそのまま使って卒塔婆・塔婆とし、供養の気持ちを形にする物とし用いています。
人が亡くなると弔い、土を土饅頭の様に盛り上げて埋めていました。供養の気持ちを形にするようになり、供養塔として塔婆を建てるようになりました。この塔婆は、普段、私たちが目にする板の塔婆ではなく、角塔婆と呼ばれる短い柱に様な塔婆です。
塔婆の頭にぎざぎざがついています。あれは、五輪塔というお墓の形を表しています。五輪塔とは、屋根が付いたような形のお墓です。上から「空風火水地」を表しています。空、風、火、水と刻んできて、地の部分が長くなっています。これは、亡くなった方が土になった。との考えからです。墓石も和型と呼ばれる、昔からある形。これも、五輪塔の地の部分が伸びて、上の空風火水が省かれて、地・土に帰る。残された人の礎になる。との考えから出来た形です。
法事のときや、供養の気持ちを表す時に塔婆供養をするのは、仏様に対して、「私はお墓を新たに作って供養したい気持ちがあるのですが、それが叶わず、塔婆の形で供養させけいただきます。」という気持ちや、「今日は仏様の供養に参りました。みんな元気でやっています。安心してください。」と手紙を出すような気持ちで塔婆供養をしていただければ良いと思います。
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